終活、みんな何から始めてる?|調査で見る"いまの実態"と続けるコツ【2026年最新】
生前準備

終活、みんな何から始めてる?

2026-08-25更新 2026-10-02読了目安 約8分

「なんとなく、気にはなっている」 「親の看取りが視界に入って、"自分もいずれ" と思うようになった」 「でも、"終活" って——何から始めればいいの?」

——書店の終活コーナーには本が並び、Web には「終活やることリスト」があふれています。 けれど、実際にみんながどこまで進めているのか は、意外と知られていません。

この記事では、2024〜2025年に公表された調査データから、 "みんなの終活のいま" と、"なぜ続かないのか" を整理します。

そもそも「終活」って、いつから始める?

はっきりした "正解" はありません。ただし、調査からはこんな傾向が見えてきます。

20〜69歳の場合(楽天インサイト、2024年1月調査・1,000人)
すでに実施中・完了6.3%
すぐに始める予定6.2%
時期が来たら始めたい57.3%

「いずれは」と考える人は約7割いる一方で、実際に手をつけている人はまだ少数です。

50〜79歳の場合(ハルメクホールディングス、2025年2月調査・2,016人)
すでに始めている44.0%
今後実施予定33.4%
必要ない22.6%

50代以降になると、すでに始めている人が4割を超えています。

きっかけ は年代によって違います。楽天インサイトの調査では、

  • 20代:「生涯独身だろうと思ったこと」(17.1%)
  • 30代:「子どもができたこと」(23.0%)
  • 40代・60代:「自分の健康に不安を感じたこと」(40代 22.4%、60代 28.2%)

がそれぞれトップでした。 終活をする・したい理由は、全体で「家族に迷惑をかけたくないから」(60.2%)が最多です。

親の看取りや身近な人との別れをきっかけに、"自分のこと" として考え始める人も少なくないはずです。

みんな何をしている? 何をしたい?

「最初に何をしたか」を直接たずねた調査は見当たりませんでしたが、 「これからしたいこと」「やり終えたこと」からは、みんなの関心の向きが見えてきます。

終活で今後する予定・興味があること(楽天インサイト、20〜69歳のうち終活をする意向がある人)
順位項目割合
1位家の中の荷物整理46.8%
2位財産整理32.2%
3位デジタルデータ整理27.5%
5位エンディングノート・遺書の作成23.4%
すでにやり終えた終活(ハルメク、50〜79歳)
順位項目割合
1位年賀状じまい38.4%
2位お墓の準備24.0%
3位投資信託・株式投資21.5%

注目ポイント:

  • 若い世代も含めて、まず "モノの整理" に関心が集まっている
  • 50代以降では「年賀状じまい」のような "手放す終活" が上位に
  • デジタルデータの整理にも、約3割が関心を寄せている

→ 年賀状じまいの伝え方・文例については 年賀状じまい、その前に|伝え方・文例と、宛名リストを残しておきたい理由 で詳しく扱っています

→ デジタルデータの整理については デジタル遺品トラブルを防ぐ生前対策5つ で詳しく扱っています

情報の集め方は、人それぞれ

ここは調査データではなく、編集部としての見立てです。 情報の入り口は、年代や生活スタイルによって違ってきそうです。

考えられる入り口
紙が読みやすい人終活雑誌・書店・地域のセミナー・自治体の冊子
ネットに慣れている人Web検索・YouTube・SNSでの体験談
身近な人の話から家族・友人の経験、親の看取りでの気づき

50代のうちにやっておきたいこと:

  • 親の看取りや実家の片付けで感じたことを、メモに残しておく
  • 「終活 何から」と調べるだけでなく、信頼できる公的情報や調査も確認する
  • 同世代の体験記は参考にしつつ、自分と家族に合うかどうかで選ぶ

エンディングノート、実は "書けてない"

楽天インサイトの調査では、終活で「エンディングノート・遺書の作成」をする予定・興味がある人は23.4%。 ただ、実際に持って書いている人となると、ぐっと少なくなります。

NPO法人ら・し・さの調査(2024年12月調査、20〜89歳)では:

エンディングノートの認知度84.3%
所有率(全体)13.3%
所有者のうち、少しでも書いている人58.3%
所有者のうち、まだ書いていない人41.7%

つまり 知ってはいても持っていない、持っていても書けていない 人が多い

これは、終活の始め方を考える上で 大きな落とし穴 です。 "始めた気" にはなるけれど、実質は前に進んでいない——ということが起こりがちです。

補足 エンディングノートについては、前向きに書き始める新しい方法 で詳しく扱っています

なぜ、続かないのか?

ここからは調査ではなく、よく聞かれる声をもとにした整理です。 エンディングノートに限らず、終活が続きにくい理由として、次の3つが考えられます。

理由1:"死" を直視するのが辛い

多くのエンディングノートは、以下の項目から始まります:

  • 自分の基本情報(本籍地、健康保険証番号)
  • 病気になったとき、延命治療を希望しますか?
  • 葬儀の希望は?

いきなり "死に近い項目" から書くことになるため、心理的な負担が大きい。 「元気なのに、こんなこと書く必要ある?」と手が止まりがちです。

理由2:一度に全部書こうとする

「せっかく買ったのだから、全部埋めなきゃ」という思い込み。 数十ページの項目全てを埋めるのは、実はかなり時間のかかる作業です。

平日忙しい人が休日にまとまった時間を確保して "一気に" 書くのは、なかなか現実的ではありません。

理由3:更新する仕組みがない

一度書いても、状況は必ず変わります:

  • 銀行口座を作り直した
  • 保険を見直した
  • 引っ越しした
  • 家族構成が変わった

紙のノート は書き直すたびに、消しゴム・修正液・書き直しが必要。 更新のハードルが高くて、いずれ 書いた瞬間の "過去情報" になっていきます。

続けるための3つの工夫

「始めた」で終わらせず、"生きた記録" として続けるためには、以下の工夫が役立ちそうです。

工夫1:"やりたいこと" から書く

  • 死や葬儀の項目より先に、「行きたい場所」「会いたい人」「食べたいもの」 を書く
  • 前向きな内容から始めると、筆が進みやすい
  • 「これを実現するために、どう準備するか」と、自然に生前準備の話題に入れる

工夫2:"一気に書かない" と決める

  • 週に1テーマ、1ページだけ
  • 気が向いた時に、気が向いた項目だけ
  • 「全部書くのが目的ではなく、書き溜めていくのが目的」と捉える

工夫3:更新できる仕組みを持つ

  • 紙ではなく、デジタル記録 を選ぶ
  • スマホから気軽にメモできる
  • 何度でも書き直せる、追記できる
  • 家族と "更新版" を共有できる

結局、"最初の一歩" は何がいいのか?

ら・し・さの調査では、エンディングノートを少しでも書いている人の 70.2% が、自分の老後や相続について家族と話し合ったことがあると答えています(書いていない人では49.0%)。 書くことと話すことは、お互いを後押しし合う関係にありそうです。

そこで Lifulo が提案したい "最初の一歩" は、以下の順番です。

  1. 家族と口頭で話す(一番大切、まず1回でOK)
  2. やりたいこと・好きなものを書き出す(前向きテーマから)
  3. 情報を集めて、選択肢を知る(葬儀の生前予約 や お墓の種類 の相場感)
  4. 必要になった時に "動ける準備" をする(連絡先、契約情報、デジタル遺品対策 の一覧化)

書店で買ったエンディングノートから始める より、 話す + 書き出す + 知る の3点から入る方が、続けやすいはずです。

Lifulo からの視点:終活は "続く仕組み" が大切

「終活」は、一度やれば終わる作業ではありません。 数十年かけて 書き溜めていく もの。

だからこそ、

  • 気軽に、
  • 前向きなことから、
  • 何度でも書き直せて、
  • 家族に伝わる、

そういう仕組みが必要です。

Lifulo(ライフロ)が大切にしているのは:

  1. 書ける入り口を、明るくする("死" ではなく "人生" から書く)
  2. 書き溜められる仕組み(1テーマずつ、スマホから)
  3. 家族に伝わる仕組み(本人がいなくなった後も、そこにいてあげられる場所)

書店の「エンディングノート」から、 デジタルの「ライフログ」へ——終活の始め方は、静かに変わり始めています。

まとめ

  • 20〜69歳では終活をすでに始めている人は6.3%、50〜79歳では44.0%(調査対象は異なる)
  • きっかけは年代で違い、理由は「家族に迷惑をかけたくない」が最多
  • やりたいことの上位は 荷物整理・財産整理・デジタルデータ整理
  • エンディングノートの所有率は13.3%、持っている人でも 4割強はまだ書いていない
  • 続けるには やりたいことから書く/週1ペース/デジタル記録 の3点が役立つ
  • 終活は "始める" より "続ける" 仕組みが大切

親の看取りが視界に入って、「自分の準備も」と思ったあなたへ。 まずは家族と一言、話すことから始めてみてください。 そして書きたくなったら、明るい話題 から書き始めてみてください。

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参考・データ出典