エンディングノートが「暗くて書けない」あなたへ
前向きに書き始める新しい方法
エンディングノートを買ったけど書けずに放置している人へ。
「死の準備」から「悔いなく生きる整理」への視点転換で、書き始められる方法をお伝えします。
「そろそろ書いたほうがいいかな」と思ってエンディングノートを買った。 けれど、開いたまま数ヶ月、いや数年放置している——
そういう方は、実はとても多いです。
統計が示す「認知と行動のギャップ」
2025年の全国調査によると:
- エンディングノートの認知度は84.3%
- 一方、所有率は13.3%
- 所有していても、実際に書いている人は約6割
つまり、「知っているのに書かない・書けない」人が国民の約7割存在します。
これは怠慢でも準備不足でもありません。 書けない構造的な理由があるからです。
なぜ書けないのか
理由1:ネーミングが暗い
「エンディング=終わり」という言葉自体が、 書く行為そのものを「死の準備」に変えてしまいます。
日本には「言霊」の文化があります。 書いた瞬間に「その日が近づく」ような気がして、無意識にペンが止まる。 これは弱さではなく、自然な心の動きです。
理由2:事務書類のフォーマット
多くのエンディングノートは、こう始まります:
- 銀行口座の一覧
- 保険証券番号
- 不動産の情報
- 家系図
……開いた瞬間、「これは楽しくない」と分かります。 遺言書と何が違うのか分からないまま、閉じてしまう。
理由3:「一気に書き上げる」の錯覚
「時間ができたらまとめて書こう」と思う。 でもそんな時間は永遠に来ない。
発想を変える:「Lifulo」という考え方
もし、こう考えたらどうでしょう?
エンディングノートは書かなくていい。 かわりに、Lifulo(ライフロ)を書き始めよう。
Lifulo は Life + Log + Flow の造語で、 「あなたの言葉を書き溜め、時とともに大切な人へ伝えていく」という考え方の名前です。 考え方の転換として、非常に有効です。
「エンディング」ではなく「今の自分を書き溜める」。 「死んだ後」ではなく「今生きている自分」のためのメモ。
書き始める順番を、逆にする
事務情報から書くのをやめて、 楽しい・書きたいことから書く。
たとえば:
- 今、やってみたいこと(10個)
- 好きな食べ物、思い出の味
- もう一度会いたい人
- 家族に伝えたいレシピ
- 私を形作った10冊・10曲・10本の映画
これらは全部、書いていて楽しい。 そして書き終わる頃には、「自分が本当に大事にしてきたもの」が見えてきます。
その延長線上で、はじめて:
- 「もしもの時、家族に迷惑をかけないよう、口座情報も書いておこう」
- 「延命治療について、私はこう思う」
- 「葬儀はできれば海洋散骨でお願いしたい」
——と、自然に事務情報や意思表明へ手が伸びるのです。
デジタルで書くと、もっと楽になる
紙のエンディングノートには、もう一つの欠点があります:
- 家族が存在を知らないまま亡くなるケースが多い
- 更新が面倒(銀行を変えたら書き直し)
- 一度書いて放置されがち
デジタルであれば:
- 家族に「アプリの存在」を事前に共有できる
- スマホでいつでも書き足せる
- 更新リマインダーを設定できる
- 書くこと自体が習慣になる
まとめ
エンディングノートが書けないのは、あなたのせいではありません。 「エンディング」という枠組みそのものが、書き手の手を止めているのです。
書き方の順番を逆にする。 書きたいことから書く。 書くことを、生きる整理として捉え直す。
それだけで、放置していたノートが動き出すかもしれません。
——
参考文献・データ出典
- NPO法人ら・し・さ「第2回終活意識全国調査報告書」(2025年7月)
- 国民生活センター「デジタル終活」報告(2024年11月)
About Lifulo
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