合祀墓(ごうしぼ)とは?費用・合葬墓との違い・注意点|「取り出せない」を理解して選ぶ
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合祀墓(ごうしぼ)とは?費用・合葬墓との違い・注意点

2026-11-03読了目安 約7分

「子どもに、お墓の管理で苦労をかけたくない」 「跡を継ぐ人がいないので、自分の代でお墓のことを終わらせたい」

そんな思いから選ばれているのが 合祀墓(ごうしぼ) です。 他の人の遺骨と一緒に埋葬し、管理や供養は霊園やお寺に任せます。

2026年の全国調査では、購入されたお墓のうち 合祀墓・合葬墓が 16.4% で、 一般墓(15.2%)や納骨堂(15.5%)を上回りました。

費用を抑えられ、跡継ぎもいらない一方で、 一度納めると、遺骨を取り出すことはできません。 この記事では、合祀墓の特徴と費用、選ぶ前に知っておきたい注意点を整理します。

(お墓の選択肢を全体から見比べたい方は、先に 10 種類のお墓を徹底比較する記事 を読むと全体像をつかめます。)

1. 合祀墓とは

合祀(ごうし)とは、複数の人の遺骨をまとめて埋葬すること です。 合祀墓では、骨壺から遺骨を取り出し、他の人の遺骨と一緒に埋葬します。

似た言葉との違いは、次のとおりです。

合祀墓骨壺から遺骨を出し、他の人の遺骨と一緒に埋葬する
合葬墓骨壺や骨袋に入れたまま、ひとつのお墓に埋葬する。他の人の遺骨とは混ざらない
永代供養霊園やお寺が、家族に代わって管理・供養をすること(埋葬の方法ではなく、管理のしかた)

ただし、施設や調査によっては、合祀墓と合葬墓を区別せずに呼ぶこともあります。たとえば都立霊園の「合葬埋蔵施設」にも、納骨するとすぐに共同で埋蔵する(合祀にあたる)タイプがあります。

合祀墓は、永代供養とセットで提供されることがあります。 最初から合祀するタイプのほか、一定期間は個別に安置し、その後に合祀するタイプもあります。 個別に安置する期間や種類については、 永代供養墓の記事 で詳しく紹介しています。

2. 費用の目安

合祀墓の費用は、3 万〜30 万円 ほどが目安です(資料によっては 5 万円からとするものもあります)。 主な内訳は、永代供養料・納骨料・刻字料です。

2026年の調査では、一般墓の平均購入価格は 152.0 万円でした。 それと比べると、費用を大きく抑えられることがわかります。

公営の例:都立霊園の合葬埋蔵施設

自治体が運営する霊園にも、合祀・合葬のお墓があります。 東京都の都立霊園では、2026年度の募集で、合葬埋蔵施設の使用料は次のようになっていました。

遺骨 1 体あたりの使用料
はじめから共同で埋蔵する(直接共同埋蔵)53,000〜58,000 円
一定期間は個別に納め、その後に共同で埋蔵する61,000〜131,000 円

「一定期間」は、使用の許可を受けた日から 20 年間です。

都立霊園の場合、費用を抑えやすい一方で、募集期間が決まっていて(2026年度は 6 月 12 日〜7 月 3 日)、抽選で使用者が決まります。 また、「都内に 3 年以上継続して住んでいる」など、住んでいる地域や期間の条件があります。

3. 合祀墓のメリット

  • 費用 一般的なお墓に比べて、費用を大きく抑えられる
  • 跡継ぎ不要 管理や供養を霊園・お寺に任せられ、家族が管理する必要がない
  • 無縁にならない お参りする人がいなくなっても、霊園やお寺が続く限り供養してもらえる

4. 選ぶ前に知っておきたい注意点

遺骨は取り出せない

いちばん大切な注意点です。 合祀すると、他の人の遺骨と混ざるため、後から特定の人の遺骨を取り出すことはできません。

「やっぱり家族のお墓に移したい」「分骨して手元に置きたい」と思っても、合祀したあとではできません。 手元にも残したい場合は、合祀する前に分骨しておく必要があります。 (手元供養については、手元供養の記事 も参考にしてください。)

故人だけのお参りの場所がない

合祀墓には、その人だけの墓石はありません。 お参りは、共同のお墓に対して行うことになります。 「お墓の前で、故人と向き合いたい」という家族には、物足りなく感じられることもあります。

家族・親族の理解を得ておく

取り出せないこと、個別のお墓がないことは、後から変えられません。 本人が望んでいても、家族や親族が納得していないと、わだかまりが残ることがあります。 選ぶ前に、家族と話しておくことが大切です。

今あるお墓から移すときは、手続きが必要

先祖代々のお墓をしまって(墓じまい)、遺骨を合祀墓に移す場合は、改葬 という手続きになります。 改葬には、遺骨が今ある場所の市区町村長の許可が必要です。

5. 合祀墓が向いているのは

  • 跡を継ぐ人がいない、または子どもに管理の負担をかけたくない
  • 費用をできるだけ抑えたい
  • 「自然に還る」「みんなと一緒に眠る」ことに抵抗がない
  • 家族も、そのかたちに納得している

6. Lifulo からの視点:本人が、生前に決めておける

合祀墓は、残された家族が選ぶこともあれば、本人が自分で選ぶこともできるお墓です。 たとえば都立霊園の合葬埋蔵施設では、本人が生前に申し込むこと もできます(居住期間などの条件があります)。

「自分のお墓のことで、子どもを悩ませたくない」。 そう考えるなら、元気なうちに自分で選び、その理由を家族に伝えておくことができます。

ただし、合祀は取り返しがつかないかたちです。 本人の希望がはっきりしていないまま家族が決めると、 「本当にこれでよかったのか」と、あとから迷うことにもなりかねません。

だからこそ、合祀墓を望むなら、 「合祀墓にしてほしい」という希望と、その理由 を書き残しておくと、家族は迷いにくくなります。 分骨して手元に少し残してほしいかどうかも、あわせて書いておくとよいでしょう。

Lifulo のアプリでは、「葬儀・お墓」のテーマに次のような書くヒントを用意しています。

  • お墓の場所や種類の希望(樹木葬・納骨堂・散骨など)
  • 供養についての具体的な希望

7. まとめ

  • 合祀墓は、他の人の遺骨と一緒に埋葬するお墓。2026年の調査では購入されたお墓の 16.4% で、一般墓や納骨堂を上回った
  • 費用は 3 万〜30 万円ほどが目安。都立霊園の合葬埋蔵施設では、遺骨 1 体あたり 5.3 万〜13.1 万円(2026年度の募集)
  • 跡継ぎがいらず、費用を抑えられる一方で、一度納めると遺骨は取り出せない
  • 手元にも残したいなら、合祀の前に分骨しておく
  • 本人が望むなら、その希望と理由を書き残しておくと、家族が迷いにくくなる

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